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世界文化遺産候補に4件 富士山リスト入り 文化庁 「芸術、文学に影響」
文化庁は二十三日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に提出する世界文化遺産登録の国内候補を載せた「暫定リスト」に、(1)富士山(山梨・静岡県)(2)富岡製糸場と絹産業遺産群(群馬県富岡市など)(3)飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群(奈良県明日香村など)(4)長崎の教会群とキリスト教関連遺産(長崎市など)-の四件を追加掲載することを決めた。富士山は「日本を象徴する名山として芸術、文学にも影響を与えた」ことが評価された。政府は今後、今回の四件と合わせた暫定リストの六件から、準備が整った候補について本登録の推薦をする。ただ、推薦は各国年間一件に限られている上に、富士山は地域開発との調整などクリアしなければならない課題も少なくない。
政府は二月一日までにユネスコに追加申請。六月のユネスコ世界遺産委員会で暫定リストへの掲載が正式に決まるが、各国提出リストがそのまま認められるのが通例だ。
文化庁は、新たな世界遺産候補を掘り起こすため昨秋、自治体から提案を初公募。文化審議会文化財分科会の特別委員会が絞り込んだ二十六県の二十四件から選んだ。
暫定リスト掲載が決まった「富士山」は、富士山本体を含め、山梨、静岡両県の史跡など計四十二(山梨県分は二十三)を含んでいる。同庁は、(1)富士講などの信仰が現在も残る(2)葛飾北斎の絵画作品や和歌で題材とされている-などを挙げて富士山の普遍的価値を評価した。
一方で、同庁は登録実現に向けた課題として、(1)観光面を中心とした地域開発と、遺産保護のバランスをとるために地元市町村や業者らと合意形成する(2)芸術や文学作品を生む源泉となった展望地点や富士山の価値を裏付ける資産(富士五湖など)をより幅広く構成要素に盛り込む-ことを挙げ、登録推薦に向けて早期解決を促した。
「富士山」はかつて世界自然遺産登録を目指したが、ごみの不法投棄が目立つなどの課題を指摘され、二○○三年五月の検討会で国内候補地選定から漏れた経緯がある。
既にユネスコ世界遺産委の暫定リストに掲載されている国内候補は四件。このうち、本登録の推薦を終えている「石見銀山遺跡」は今年、「平泉の文化遺産」は来年の世界文化遺産の登録決定が期待されている。政府は今後、今回の富士山などと合わせた暫定リストの六件から、課題が解決でき、準備が整った候補について本登録の推薦をする。
山本栄彦知事は「世界文化遺産登録の実現に向け本格的にスタートすることは大変喜ばしい」とコメント。新知事に就任する横内正明氏も「必要な機関と協力して推進する。静岡県の石川嘉延知事とともに一日も早く実現するように努力する」と意欲を見せている。
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